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Jul 3

ネトゲユーザー、借金返済のために仮想マネー横領

Posted at Jul 3, 2009 10:10 PM コメント (0) トラックバック (0)

リリースの日付 : 2009 - 07 - 03

オンラインゲームEVE Onlineで仮想銀行を運営していたユーザーが、ゲーム内通貨を横領した。現実世界での借金を返すためだった。(ロイター)

 人気オンラインゲームで信頼されていた人物が、現実世界の借金に追われ、ゲーム内で運営していた仮想銀行からお金を盗んでブラックマーケットで現金に交換した。

 この事件が起きたのは、30万人以上の会員が月額15ドルで利用しているEVE Onlineというオンラインゲーム。World of WarcraftやSecond Lifeに似たゲームで、プレイヤーは「遠い未来、人類が宇宙に植民した」という設定の世界で、働いたり、マーケットを運営したり、敵を殺したりしてお金を稼ぐ。

 事件の中心となったのは、プレイヤーが運営する金融機関の中で最大のEBank。数千人の預金者を抱えている。

 「犯人はしばらく前からEBankを運営しているメンバーの1人だった。彼は大量の(仮想)マネーを銀行から持ち出して、本物のお金に換えた」とこのゲームを開発したアイスランドの企業CCPのネッド・コッカー氏は語る。

 EBankのCEOの、リチャードと名乗る(オンラインネームは「Ricdic」)27歳のオーストラリア人技術者が約2000億ISK(ゲーム内通貨)を横領した。

 彼は、ゲーム内で金を稼ぐよりも現金で仮想マネーを買いたいというプレイヤーと取引し、盗んだ仮想マネーを6300豪ドル(5100米ドル)と交換した。このような行為はEVE Onlineでは禁止されている。

 「瞬時に決断した」と2児の父であるリチャードは取材に応えて語った。

 彼は、仮想マネーと現金を交換するブラックマーケットサイトを宣伝するスパムが送られてきて、それを見て、家の手付け金や息子の治療費を支払うために仮想マネーを現金に換えようと思ったと話す。

 「実行可能な手段だと思った。現実の問題を解決するために、盗むことにした」

 横領のうわさはEVE内ですぐに広まった。顧客らは宇宙海賊退治や小惑星の採掘で稼いだ金を失うのではないかと心配してパニックを起こし、預金を引き出そうとEBankに殺到した。

 皮肉なことだが、Ridicが仮想マネーを盗んだだけなら、ゲームを続けられただろう。だが仮想マネーを実際のお金に交換することはルール違反になるため、CCPは彼のEBankアカウントを停止した。

 「このような行為はゲームバランスを崩す」とコーカー氏は言う。

 プレイヤーは実際のお金で仮想マネーを買うか、仮想マネーを使ってゲーム利用料を支払うことしかできず、仮想マネーを現実世界のものと引き替えることはできない。

 「われわれは自分自身を、交流のルールを作る神だと思ったことはない」とCCPの経済アドバイザー、エジョルファ・ガドマンドソン氏は語る。「自分の作ったものを失うこともある。だからこの世界は面白い」

 皮肉なことに、リチャードはEVEの中でも数少ない信頼できるプレイヤーだという評判を得ていた――EVEの世界ではめったに得られないものだ。この世界では、契約違反したプレイヤーに契約を履行させる唯一の方法が、違反者の宇宙船を何度も爆破することなのだから。

 横領を後悔しているかとの質問に対し、リチャードは、仲間のEBankスタッフの信頼を裏切ってしまったと話す。彼はスタッフの多くを友人だと思っていたという。

 「自慢することではないので、吹聴したりはしなかった。でも、もう一度(横領を)やらなければならなかったとしたら、同じ状況で同じ道を選んでいただろう」

 EBankは危機を乗り切ったが、リチャードはすぐにはEVEには戻らないつもりだ。

 現実世界の家族の問題で「今は忙しく、手が離せない」とリチャードは語った。

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